フィリピンでの車椅子のリサイクル活動の難しさに直面しています

年初からの最大の課題であった同国でのリサイクル活動が遅々として進まないことで苦悩しているのですが、考えてみるとその理由は事前に想定して慎重に準備して対応するべきなのに、かなり浅薄で性急なことを私は考えていたように今になって反省しています。

それは、児童の身体的な成長で小さくなった車椅子をよりサイズの大きな車椅子と交換することが、迅速に進行していないことです。使い古された車椅子がすぐに戻って来ないのです。使い古された車椅子が容易に回収されて、清掃・整備・修理を施す予定の作業場に到着しないという現実を予想していなかったからです。

その原因が何であるのかをフィリピンのパートナーがしっかりと把握できておらず、単純に到着を待っているだけで、時間が無為に経過してしまっています。なぜ、使い古された車椅子が戻って来ないのかを正確に調査していないと言わざるを得ません。各地に配布して、障害児の使用に供したはずの車椅子の所在場所、すなわち、把握しているはずの彼らの居住場所をしっかりと記録できていなかったのか、各地で受取り障害児童の自宅などに届けてくれた施設(サブパートナー)の管理体制がずさんであるからなのかの実態調査なり確認にまで追及の作業が出来ていないのかを把握していない可能性が高いのだと考えられます。障害児の家庭に配布した後の3〜5年間の管理状況が不十分であったのかもしれません。

若しかしたら、彼らの家庭が転居したのかもしれない、あるいは、当該の児童が死亡してしまい、使われていた車椅子が他の障害児の使用のために手渡されてしまったのかもしれないし、中には、車椅子が勝手に売却されたり処分されてしまったのかもしれません。

日本では、子供用車椅子は、3〜5年の短期間で使用者である児童の身体的な成長のためにサイズが小さくなりすぎて使用できなくなると90%の公的な金銭的支援の故に少額の負担で、新品に乗り換えられるのですが、その際に使用済みの古い車椅子が安易に捨てられるという国費の無駄遣いに目を付けて、それらを回収して清掃・修理・整備を施し、海外の肢体不自由児童に供給するというのは一面崇高なボランティア活動に思われます。しかし、この活動に協賛してもらって寄付金を集めて、平均して1台当たり1万円を費やして海外に寄贈される車椅子が、たった1回、一人の障害児の使用に供し、今度は、その車椅子が寄贈された国で、同じよう児童の肢体の成長の結果、3〜5年の短期間で捨てられたり、行方不明になってしまうのは堪えられないと考えて、現地で、居所の明白な別の障害児童へと使い回しを試みるのが、このリサイクル活動であると、私は、それを誇りを持って推進しようと試みているはずなのです。

しかし、この活動に取り組む前に次の問題の解決が簡単ではないことを軽視したというか、はっきり言って、見落としたのは、私の判断ミスであったと自省しているところです。

その原因は、今になって考えてみると簡単なことでした。日本では同じ車椅子を他の障害児の使用に供するという取り組みが為されていないので、以下の問題に直面した経験をしていないから、思いつかなかったのです。

粗大ゴミになる海外に寄贈された中古の車椅子が同じく3〜5年間の使用で再度粗大ゴミになるのを回避するには、大きめの車椅子を供給する前に、もう少し、落ち着いて、発生し得る問題というか課題を推測して、準備しておくべきであったのです。

それは、この活動に協力してくれるサブパートナーである各地の施設になおざりな事前の了解だけでなく、それをしっかりと実行する意思と管理体制の有無を確認しておくべきでした。

定期的な車椅子の所在の確認、車椅子を使用している児童の家庭状況の確認、車椅子の使用状態の確認、使用中の児童の肢体の成長度合いの確認、万一、児童が死亡してしまい車椅子が使用されなくなった場合の迅速な引き揚げなどの作業がしっかりと為されているかを、現地の総元締の主幹パートナーに実行させていなかったという反省があるのです。確かに、私は、時々、それらをしっかりと行なっているか否かを口頭で、尋ねては来ましたが、より明確に、例えば、報告書の提出も求めてチェックすることまでは、行なって来なかったのです。

今回の初めてのリサイクル作業の開始の前に、各施設毎に「大きめのサイズの車椅子が何台必要であるのか」を尋ねて、台数を確かめて、配布したはずなのですが、それの反対給付の対象となったはずの使い古した車椅子がなかなか返却されて来ないのは、何故であるのか、単純に、作業が遅れているだけなのか、大きめのサイズの車椅子が他の障害児の使用に供されてしまい、サイズの小さくなってしまっている車椅子は相変わらずです、3〜5年昔から使っている児童に使わせているとか、古くなった車椅子が現地の近隣に居住する別の児童の使用に勝手に供されてしまっていて、それを総元締の主幹パートナーに知らされないままになっているかも知れません。

こういう基本的なというか原始的な問題の把握ができていないのが、私たちの活動の欠陥なのでしょう。至急に対策を講じることを思い立ったところです。

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