何とも味気のないハロウィーンの夜でした

 昨晩はハロウィーンでしたね。魔女やお化けに仮装した近所の子供達が来て、「トリック・オア・トリート(Trick or treat. いたずらされたくなければ、お菓子をちょうだい」と唱えて、お菓子をもらって行くのを楽しみにしていたのですが、「この家ではハロウィーンはしないの!」と家主が言いました。私が水泳を終えてプールから帰宅する途中では、子供達が楽しそうに家族ごとに親かお姉さんに付き添われながら各戸を訪ねている光景を眺めることが出来ました。丁度午後6時ごろで日没直後の薄明かりの残る頃でして、多くの家が家中の電気を灯して子供達の訪問を待っているかの、気前の良さを見せて、お祭りムードを高めていました。ところが、私の下宿では電気が灯っている様子がガラス越しにも見えなかったのです。

 家の中に入ってみると、夜間は電灯が点いていれば中の様子が見える部屋なのに、ガラス戸が黒のプラスチックのフィルムで覆われてしまっていたのです。それで、家中の電気が消えていて、家族が不在であるかのように示して、訪問をあきらめさせるという作戦だったのです。将に、居留守作戦だったのです。結婚をしていなくて子供も居ない独り暮らしの家庭ですから、それでも良いと言えば良いことですし、それこそ個人の自由です。でも、いかにも味気ない感じの晩でした。お菓子をあげなかったからイタズラされても良かった家だったのです。黒のフィルムの貼られた部屋の中で夕食を食べさせられるという罰を受けたのです。私は3歳の終わりの頃、東京で毎晩のように米軍の空襲を受けていた頃の経験を思い出しました。当時は家の中で電気の笠に黒布を被せて、家族が夕食を食べ夜中を過ごしたものでした。

 近所でも独身生活者とか子供の居ない家庭は幾つもあるでしょうし、その中には、近所の子どもの期待に応えて家中の明かりを灯しお菓子を用意して来訪に備えて、楽しくひと時を盛り上げるというサービス精神に富んだり、お祭り騒ぎの好きな人たちもいたことでしょう。それに比べて、何となく、私は世話になっている家主の潤いや余裕のなさとか偏狭さが気になった晩でした。彼女の移民歴25年の苦労が滲み出ていたとも言えるのです。責める積りはないのですが、当地の文化を味わいに来ている私としては、来年はハロウィーンのある下宿先に世話になっていることを期しています。

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Comments

1通の返信 to “何とも味気のないハロウィーンの夜でした”

  1. 散歩人 : 2010-11-02 9:23 AM

    ハローウィンの日に灯火管制のような一夜を過ごされたのですね。カナダでもそれぞれの個人ごといろいろな生活模様があるようですね。
    昔、出張先のアメリカで次々と変装スタイルで出社してくる社員にびっくりしたハローウィンの日を思い出しながら拝読しました。

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