認知症の診断テスト項目を知ってしまうと却って困るでしょうか?

 高齢者介護のサイトなのに、そのことをすっかり忘れてしまったかのように、カナダ生活のことばかりを話題にしていますが、たまには本筋に戻る気で、万人が気にされているかもしれないことを紹介してみます。それは認知症の診断テストについてです。 

 認知症が広く世の中の認知を得るようになるにつれ、記憶力とか認知症の度合いを簡便な方法で調べる方法まで知っている人が増えて来たようです。考えてみれば、介護職者の数が増えて来ているから当然です。しかし、これ、冗談半分で自分をテストできる年代の人は良いですが、私のように、若しかしたら始まっているかと思う人間には扱っていて奇妙な気がしてきます。自意識というか気になるのでしょうね。では本題ですが・・・・

 日本ではHDS-R(改訂長谷川式簡易知能評価スケール)とMMSE(Mini-Mental State Examination簡易精神状況検査)が使用されています。前者のHDS-Rの方が、(1)記憶を重視し、(2)被験者の負担が少なく、(3)教育歴の影響を受けにくいとの評価が高く、専門家の日常の検査の場ではMMSEよりも信頼されている傾向があるようです。設問の中で、記憶力と見当識に関する比率が高いので認知症評価に適していると考えられます。両方式とも30点満点で20点前後で認知症と診断しているようですが、誤差を考慮して24点以下でその症状を認識するのが専門家の間では常識だと聞いています。

 専門家でない私が話しをしてはならないのかもしれませんが、9項目の設問が用意されています。

(1)年齢(これは2歳までの誤差は正解扱い)

(2)時間の見当識(今何時でしょうとか、今日は何月何日でしょう)

(3)場所の見当識(今居られるところはどこかお分かりですか)

(4)3つの単語を聞いて直後に復唱

(5)計算(しばしばやるのが、96-7=? 89-7=? 82-7=?と、答えの毎に7を引いたりします) 

(6)数字の逆唱(3桁、4桁の数字を示します)

(7)先に聞いた3単語を再度復唱

(8)5つの品物の名を聞いて直後に復唱、そして

(9)全般的に喋る言葉とか回答時の流暢性 です。 

「今の時間が分からない」、「自分の居る場所が分からない」という、所謂、見当識が含まれるのは、認知症者が不安に思って精神状態の混乱を起こす切っ掛けが時間と場所の認識障害であるケースが多いからなのです。

 実は、こう言う私、昨年末に「半盲」という両目のそれぞれの右半分の視界が10分間ほど失われて、一時的な軽い脳血管の梗塞を起こしたと思われた翌日に訪ねた脳神経科の医師が、これと似たような検査をいきなり私に仕掛けたことがありまして、その時、私は心の中で、「認知症の検査をされている」と自覚したことがあります。幸いにも何ともないという診断を受け、今、こうしてバンクーバーで学生生活をしている訳です。しかし、この歳になりますと、こうして勝手気ままな生活をしながらも、「いずれは自分の年齢や居所の認識が曖昧になる時期がくるのだろう」と思うこともあるのです。その時期を遅らすことが出来るかもしれないと思いつつ、学生の真似ごとをしているとも言えるのかもしれません。こうして、試験勉強で専門用語などを記憶することの負担の繰り返しが続きますと、「やはり歳のせいで覚えられないのだ」と半ばアキラメの心境に浸るのも、その時期を待っている者の自然な気持ちかもしれません。

 カナダの当地で、どのような検査をするのかは、来年に私の活動範囲が広まれば発見する機会が得られるかもしれませんが、「自分が検査される身になる前に、やりたいことを早くやり遂げておかねば・・・」と、生き急ごうとしている自分を認識する日々でもあるのです。

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Comments

1通の返信 to “認知症の診断テスト項目を知ってしまうと却って困るでしょうか?”

  1. 山田秀樹 : 2010-12-16 9:14 AM

    認知症への対応は難しいものがあります。
    その一つに問題行動(問題と言うこと自体が問題ですが)があります。
    どのような行動をするかと言ううと、その人の一番輝いた時代に戻って行動するとの事と言われます。
    男性は、会社勤めで活躍していた時期に戻り、施設からカバンを持って出かけようとするとか・・・・
    そこで、私も自分史に自己満足度のグラフを重ねてみました。
    生まれてから現在までの出来ごとを年ごとに記述します。
    そして、その年は自分自身の満足度を5点評価してグラフとしてみました。
    そうすると、子どもが生まれた時期と仕事で成功した時期が評点が高い事が分かります。
    私の問題行動は、子どもと出かけることや会社での会議などの形で現れてくるのでしょうか?

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